オンライン工場見学 4工場

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4工場

14工場

先ほどまで見てきた1工場・3工場と違い、この4工場には3つの特徴があります。それぞれご説明しましょう。

2砂詰め・人工砂

違いの1つ目は鋳型に使う「砂」です。他の工場の砂は自然の海の砂で、オーストラリア産ですが、4工場は人口的に作った丸い砂、「人口砂」を用いています。人口砂によって非常に精度の高い鋳型が可能になります。

3塗型

この鋳型はチップマウンタに使われるもの。高精度・高剛性が求められる部品です。

4MMC

違いの2つ目は扱うアルミの性質です。4工場では特殊材質のMMC(Metal Matrix Composite)製品だけを製造しています。例えばMMC40Pにはセラミックが40%入っていますが、量産しているのは世界でここしかありません。軽量で高剛性を必要とする(たわみや変形が少ない)、あるいは高速で移動・停止を必要とする(慣性が小さい)チップマウンタや高速プレスなどの精密機械や検査機器部品、液晶や半導体製造装置分野の各種部品などに使われています。

5軽くて剛性強い夢の素材・MMC

MMCの熱電導率はアルミと同等、熱膨張はアルミの3分の2、剛性はアルミの2倍以上(鋳鉄以上)と、非常に優れた特性です。砂型重力鋳造法あるいは田島軽金属の新技術「ハイブリッド砂型低圧鋳造法」により鋳物となります。 重力鋳造ではSiC含有率(体積)15〜30%、ハイブリッド砂型低圧鋳造法では含有率40%まで対応可能です。

6低圧鋳造(1/2)

違いの3つ目は溶けたアルミの流し込み方です。他の工場は、上から落とし込む「重力鋳造」であるのに対して、ここはエアーの力でアルミを下から押し上げる「低圧鋳造」です。溶けたアルミの入った炉の上に鋳型を載せ、炉に圧力を掛けて押し上げる方法です。セラミックが混合されたMMC40Pは非常に粘度が高いため、重力鋳造では鋳型にアルミが十分に充填されないからです。

7低圧鋳造(2/2)

低圧鋳造法は、鋳型に溶融アルミを低圧で、下から上へ比較的低速で注入する方法です。緩やかに充填されるので、ピンホールやブロー等の欠陥を少なく抑えられます。一般的には金型を使い、気密性の高さから機械部品や自動車部品(シリンダーヘッドやアルミホイール)に用いられる方法です。利点としては、静かに溶湯したアルミを型に流すので、ガスの巻き込みが少なく、高気密な製品ができることがあります(ダイカストや重力鋳造に対するアドバンテージ)。また、重力鋳造に比べ、薄肉で複雑な形状の鋳造が可能です。この低圧鋳造でも砂型の場合は、試作等のイニシャルコストが抑えらます。

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